親友とエッチ



梅雨のジメジメした朝だった。
俺は見慣れた部屋で目覚めた。
親友のボロアパートだ。
俺は暇があればこの親友の部屋に泊まりに来ていた。
俺の部屋のほうが広くて綺麗だ。
しかしなぜか親友のところは落ち着くのだ。
特に用事がなくてもしょっちゅう遊びに来た。
昨夜も缶ビールを飲みながらとりとめのない話をしていただけだった。
きっとそのまま寝入ってしまったのだろう。
俺は鈍い頭痛を感じながら起き上がった。
部屋にはアルコール臭さが充満しており、それがわずかに吐き気を誘った。
俺はとりあえず朝の用を足そうと思い、トイレに立った。
そして便器の前に立ち、トランクスの中からペニスを取り出そうとしたのだが…。

「!?」
不思議なことにトランクスの中には何も指に触れる物はなかった。
俺は慌ててトランクスを膝まで下げた。
………あるべき物がなかった。
状況を把握しようと頭を働かせようとするが、うまくいかない。
完全にパニック状態に陥っていた。
考えをまとめようにも頭の中は論理的思考ができる状態ではなかった。
そんな中でも容赦なく尿意は襲ってくる。
仕方なく俺は便座を下ろし、そこに腰掛けた。
少し力を入れるとおしっこが出てきた。
しかしうまくコントロールできず、太腿の後ろに尿の飛沫がかかってしまった。
俺はトイレットペーパーで濡れた太腿を拭き、おしっこが出たであろうところを拭いた。

トイレットペーパーで拭いた後、その部分を覗き込んだ。
陰毛の中には一筋の溝ができており、その中には小さな突起物があった。
さらにその下には少しグロテスクな形の物があった。
そこに指をやると確かに穴が開いているようだ。
俺は慌ててトイレから出た。

「おい、お前、俺の身体に何かしたか!」
俺は親友の身体を揺すった。
親友はまだ眠そうに眼をこすりながら眼を覚ました。
「何だよ。何があったってんだ?」
親友は身体を反対に向けて、もう一度寝ようとした。
「俺のチンコがなくなってるんだ。しかもそこにオマンコがついてるんだ」
「何を寝ぼけてるんだ、そんなこと起こるわけないだろ」
反対側を向いたままそう言い返してきた。
「嘘じゃないんだ。なら触ってみろよ」
俺は親友の手を俺の股間に運んだ。
しかし、親友は慌てて手を引っ込めて、上半身を起こして、俺のほうを見た。
「気持ち悪いな、朝早くから男の股間を触る趣味はねえぞ」
「そんなこと言わずに騙されたと思って、触ってみてくれよ」
「しゃあないな」
親友は恐るおそるという感じで俺の股間に手のひらをあてた。
「えっ」と小さな声を発した。
「……ない、確かに」
「なっ、なくなってるだろ?」
「おぉ、確かにない。けど、どうなってるんだ?信じられない。…で、実際どうなってるんだ?見せてみろよ」
親友は興味津々という感じで眼を輝かせて身体をにじり寄せてきた。

(何だか危険な気がするなあ)
俺は少しばかり身の危険を感じたが、今の不安な気持ちを分かって欲しい気持ちが勝った。
「見るだけだぞ。絶対に変なことするなよ」
そう念を押して、立ち上がってトランクスを膝まで下げた。
逆三角形の陰毛が親友の目の前に現れた。
「そんなふうに突っ立ってると、あんまり見えないじゃないか」
親友はトランクスを完全に脱がせて、俺を座らせた。
そしてオマンコが見えるようにM字の形で脚を開けさせられた。
「おお、すげえ。俺、インターネットの写真でしか見たことないけど、ホントにあんな形してるんだな」
「もういいだろ?お前、なんかすっごい危険な感じがしてるぞ」
「何言ってるんだ?お前がどういう状態になってるか分かんなかったら、どうするか考えられないだろ?」
親友は俺の上半身を倒し、股間に顔を近づけてきた。
「ふーん、こうなってるのか」
親友の荒くなった鼻息が俺の新たな器官にあたって何だか変な気分になってきた。
「やめろよ…」
俺は小さな声で抵抗した。
「ぐちゃぐちゃ言うなよ。お前のことが心配で見てやってんだぞ。もうちょっと調べるぞ」
親友は俺の両足を自分の肩に置かせて、ゆっくりと腰を浮かせた。
「おいっ、すっごい恥ずかしい格好になってるんじゃないか…。もうやめてくれよ…」
「ちょっと静かにしろよ」
「だって恥ずかしいし…」
俺は生暖かい親友の鼻息のせいで、ますます変な気分になっていた。
俺は羞恥に必死に耐えた。
どれくらい時間が経ったのだろう?
かなりの時間我慢していたような気がするが、実際はわずかな時間だったのかもしれない。
そして、親友が恐ろしいことを口にした。
「おい、ちょっと濡れてきたみたいだぞ」
羞恥を感じたことで、俺の新たな器官が湿り気を帯びてきたらしい。
「変なこと言うなよ…、そんなことあるわけないじゃないか…」
「しかし光っているんだぜ。試しにちょっと触ってみていいか」
親友は俺の返事を待つことなく、俺の叢の中に指を這わせた。
臍の下辺りから徐々に下に降りてきた。
指が小さな突起に当たった。
「痛い……」
「これって多分クリトリスだろ?痛いってことは感覚があるんだ。ちょっときつく触りすぎたのかな?」
親友は触れるか触れないかギリギリのところで俺のクリトリスを弄んでいる。
「ああ……すごい……」
俺は無意識に喘ぎ声をあげてしまった。
「ホントに感じてるみたいだな、どんどん濡れてきたぞ」
親友は粘着性のある液体のついた指を俺に見せた。
「それって…俺が出してるの…か?」
「ああ、そうだ。すごい状態になってるぞ、ここ」
親友はまた感じる部分に指を当てて、ゆっくり優しく触ってきた。
「ここ以外は女になってないのか?胸とかどうなってるんだ?」
俺は快感におかしくなりそうになりながらも自分の胸に手を当ててみた。
「別に…何もない……ペッタンコ……」
「そうなんだ、ここはこんなに女になってるいるのにな」
親友はしばらくクリトリスを触っていたが、そのうち叢の中の襞に触れ、さらに下に移動させた。
そこには肛門でない"穴"があった。
「ちょっと入れてみていいか」
俺は快感でほとんど何も考えられない状態だったので、何も返事せずなされるままの状態に任せていた。
「指を入れるぞ」
俺は自分の身体の中に入ってくる異物感を感じていた。
少し痛かったが、我慢できなくもない。
それよりも何か不思議な気持ちだ。
どういうわけか俺はその行為を受け入れてしまっていた。
「人差し指が全部入ったぞ、ちゃんと膣があるみたいだな」
親友はそう言って指を出したり入れたりしだした。
『クチュクチュクチュクチュクチュ…』
部屋に淫らな音が響いた。

俺はすでに異物感ではなく快感を感じていた。
波のように押し寄せてくる快感に頭がおかしくなりそうだった。
「ああ…いい……。もうヤメて…くれ……。おかしくなる……」
親友は時にはゆっくり、時には速く、時にはリズミカルに指を出したり入れたりしていた。
俺は無意識のうちに腰を浮かせていた。
そして指の動きに合わせるように腰を振ってしまっていた。
身体の中の方から快感が生まれては、身体全体に広がっていった。
そしてそれは身体全体に行き渡り、身体全体が火照ってきた。
俺は理性がどこかに行ってしまいそうだった。
「い…いくぅ………」
次の瞬間、頭の中が真っ白になった。
かすかな意識が親友の指の抜けるのを感じていた。
押し寄せる快感に身を任せるしかなかった。
身動きなんかすることができずに肩で息をしていた。
親友は自分のパンツを脱いでいるのを視界にとらえていた。
しかし、それがどういう状態になるのかを理解できていなかった。
俺の脚の間に身体を入れ、雄々しくいきり立ったペニスを俺の新たにできた器官に当てた。
「いくぞ」
親友のその一言で、俺はオマンコの強い痛みを感じた。
「いっ…痛い!」
俺は何とかこの状況から逃れようと身体を動かそうとした。
しかしついさっきまでの快感で身体に力が入らなかった。
わずかに身体を動かすだけでも痛みが増した。
親友は俺のオマンコに自分のペニスを完全に挿入した。
「女の中ってこんな感じなんだ。すごくいいぜ」
親友はそういうと、乱暴に腰を前後に動かし始めた。
『パンパンパンパンパンパンパンパンパン』
親友は闇雲に動かすばかりだ。
「痛い痛い痛い痛い……抜いてくれ…頼む……」
俺はただただ痛いだけだった。
女のほうが男より気持ちがいいなんて嘘だ。
俺は痛みに必死に耐えていた。
「お前、男がこの状態で、途中でやめるなんて…できないこと、分かってるだろ?」
親友は分かったようなことを言いながらも、なおも腰を動かし続けていた。
「ああ、すごく気持ちいいぞ、お前の中…」
「俺は気持ち良くない…。痛いだけだ。早く抜いてくれよ……」
親友はさらに激しく速く腰を動かし出した。
「あああああ……でっ…出るぞ……」
親友のペニスが俺のオマンコを思いっきり突き上げた。
ペニスが俺の中でピクピクッと痙攣している。
中で精液を出されたのを感じた……。


親友がゆっくりとペニスを抜いた。
抜け出た感触ではもう硬度はだいぶなくなっているようだ。
「初めてだったけど、セックスっていいもんだな」
親友は反省の色もなく、そんなことを言いやがった。
「お前、こんな状態の俺を襲って、よくそんなことを言うな」
「そんなこと言っても、お前だって触られて、あんなによがってたじゃないか。いくら、男同士でも変な気持ちになってしまうだろ。それにお前は今、ペニスを受け入れることができるもんを持っているんだぞ」
「だから、悩んでるんじゃないか。そんな状況で悩んでいる俺を犯してやがって…」
「……そうだな、確かに悪かった。許してくれよ」
気まずい空気が流れた。
俺は気持ちの上では許せないと思っていた。
「それよりお前、どうしてそんなことになっちゃったんだ?」
親友が最も重要な問題を親友が口にしたことで、気持ちは怒りよりもそちらの方へ行った。
「そうそう、それを相談しようと思ってたんだよ」
俺は本来親友に話しかけたことを思い出した。
「それよりまずはお前が出したものを処理しないとな」
俺はティシュを股間に当てた。
痛みとともに血とドロッとした精液が出てきた。
俺はティシュを何枚も使い、綺麗に拭いた。
新たにできた器官には相変わらず変な異物感があり、まだ何かが挟まっているような感じが残っていた。
「さてと、どうしてこんなことになっちゃったんだろう?」
俺は気を取り直して言った。
「とりあえずインターネットででも調べてみようぜ」
俺たちは下半身に何も穿かないままインターネットで何か参考になる記事がないか調べてみた。
なかなか見つからなかったが、ひとつ気になる記事を見つけた。
それによるとこうだ。

身体が女性化する病気が密かに流行っているらしい。それは性交渉で感染するらしく、潜伏期間は1、2週間。最初の現れ方はいろいろで、乳房が出てきたり、すね毛が抜けたり、声が高くなったりで、特に決まってない。発症したら、24時間以内には完全な女性の身体になるらしい。女性化のあとに性交渉を持つと、その相手に感染し、感染させた方は1週間程度で元の男性の体に戻るとのこと。一度この病気にかかると抗体ができるためか二度と女性化することはないらしい。しかし女性化の後、性交渉を持たずに月経を迎えてしまうと、身体が女性として落ち着いてしまい、元に戻れなくなることがあるらしい。女性としての身体が落ち着いた状態では性交渉を持ったとしても、相手に感染することはないと言われている。
あくまでもこれは噂で、こんな病気が本当に存在するのか、存在したとしてもこの通りの症状なのかは病気が病気だけになかなか表沙汰にならず、確実なことは言えない。


「これってピッタシじゃねえ?」
「確かにそうかも…」
「ということは、お前、1週間前にこの病気の女の子とエッチしたってことか?」
「ああ、そう言えば、10日ほど前、街を歩いてたら可愛い女の子に声をかけられてさ。で、酒を飲んだ後にラブホに行った」
「それでやったのか?」
「でも俺、そういう経験が今までなかったから、いざ結合しようとしても、なかなかうまく行かなくってさ。結局フェラされたり、クンニしたりで終わっちゃったんだよ。だからまだ俺は童貞のままなんだよ。………えっ、ということは俺は童貞のまま、女になって、処女を失ったってことになるのか?それにしても、あれがそうだったのかな?セックスしてないのに何か損した気分だな。でも、それ以外には思い当たることがないんだけど」
「きっとその女が女性化病の男だったんだよ。それだったら、この記事と合うじゃん」
「そうだろうな。そう考えるしかないよな」
俺は原因が分かったような気になって、少し落ち着いてきた。
本当の理由が分かっていないのに、一部が分かったことで落ち着くなんて不思議だが、所詮俺の不安なんてその程度のものだったということだ。

それを読んで、あることに気がついた。
「ということは、お前、俺の女性化病、感染したぞ、多分」
「じゃあ1週間後には俺も女になっちまうのか?」
「で、その時はめでたく男の身体に戻ってるってわけだ!」
俺たちは記事の真偽など気にしていなかった。
むしろ、あまりにも今の状況にピッタリあてはまっていたので完全に真実だと信じていた。
「じゃあ、原因も分かったことだし、もう一回やろっか?」
「この状態でよくそんな能天気なことが言えるな?」
「だってお前も女性の身体を楽しめるのはあと1週間なんだろ?俺が女になったらお前に処女をやるからさ」
「お前ってこの期に及んでよくそんなことまで考えれるな。でもある意味、確かにお前の言う通りかもな」
「なっ、なら早速」
親友はいきなり俺の股間に顔を埋めてきた。
「おいっ、やめろよ…」
俺は言葉では拒みながらも、両足を全開して親友の舌を受け入れていた。
親友はテクニック等お構いなしに勢いだけで俺の股間を舐めていた。
「あぅん…」
俺の口から可愛い声が出た。
思わず俺は口をおさえた。
親友もクンニを止めた。
「今のお前の声って」
「あーあーあーー」
俺はマイクテストのように声を出した。
間違いない。
女の声になっている。
「声も女になってしまった…」
「そっちの方が喘ぎ声も艶っぽくていい感じだな」
親友は気を取り直してクンニを始めた。
俺は声が女になったことで自然と喘ぎ声を出せるようになった。
座っているのがつらくなり、俺は仰向けになった。
クンニの快感の中で胸の辺りが熱くなってきた。
俺は何気に胸に手を当てた。
乳首が大きくなってる!
「ああん…あぅ…胸が…変……」
親友はクンニを続けながら、手を俺の胸に伸ばしてきた。
「胸が出てきてるぞ。オマンコを攻めてると女体化が速く進むのかな」
親友はさらに一生懸命クンニを続けた。
俺はもうほとんど物を考えれなくなっていた。
遠くで女の喘ぎ声が聞こえるような気がしていた。
もちろんその声は俺が発しているものだったが。
次から次へ押し寄せる快感の嵐に完全に身を任せていた。
「あん…あああ……んん……………」
大きな絶頂感が俺の身体を襲った。
俺は身体を弓なりにして腰を浮かせた。
快感がしばらく俺の身体にあった。
少しずつ引いていったが、身体を動かすことはとてもできそうになかった。

少しの間、気を失っていたのか、俺は親友の声で我に返った。
「お、おい、大丈夫か?」
「ん、ああ、大丈夫…。あんまり気持ち良すぎて、頭がボォーッとしてるだけ」
「そんな状態で言うのも何だけど、お前の身体、完全に女になったぞ」
俺はゆっくりと自分の身体を観察した。
まず綺麗な乳房が眼に入った。
乳房の先には乳首がある。
尻が大きくなっていた。
その分、腰にくびれができていた。
足にはすね毛はなく、やや太めのモモが女の子っぽさを醸し出していた。

俺は両手で乳房に触れてみた。
乳房の柔らかさが手に伝わってきた。
生まれて初めて女性の乳房に触れたのだ。
男性として興奮するはずだが、それほど興奮することはなかった。
一方、乳房からは触られている感覚が伝わってくる。
女性として自分の胸を触っているだけだ。
別段興奮することでも何でもない。

俺は急いで親友から離れ、洗面所の鏡で顔を見てみた。
顔は基本的には同じなのだが、心なしか女性っぽい顔立ちになっているようだ。
少なくとも今の顔と乳房の組み合わせには全然違和感はない。
総合的に見て、いい女だ。
「へぇ、俺って女になったら、こんな感じになるんだ。まあまあいい女じゃん」
俺は右手を頭の後ろに、左手を腰に当てて、しなを作るようにして言った。
「でもな、脇毛が生えてるのはちょっと…な……」
親友の言葉に俺は自分の脇を見た。
確かにその通りだ。
しかし、考えてみれば当たり前だ。
女だって脇毛は生えるものなのだ。
女が身だしなみとか言って、剃っているだけなのだ。
俺はとりあえずシェーバーで脇毛を剃った。
少し粗いけど、パッと見は綺麗になった。
「これでいい?」
「ん、まあ綺麗になった。それでは続きを」
親友は俺を抱き寄せ、唇を重ねた。
右手で俺の乳房を揉んできた。
まさかキスされるとは思っていなかった俺は少し驚いたが、乳房を揉まれる気持ち良さにそのまま身を任せていた。
時々乳首を触れられるたびに電気が走ったような快感が襲った。
俺は声を出そうとしたが、口が塞がれており、それもままならなかった。

やがて快感で立っていることができなくなり、崩れ落ちるように横になった。
親友は俺の上に覆い被さり、なおも執拗に唇を重ね、胸を揉んでいた。
さっきよりずっと感じやすいのは完全に女の身体になったせいだろうか。
やがて親友の口は俺の胸を襲ってきた。
乳首を舌で転がされたとき、俺は言い知れぬ快感と幸福感に満たされた。
「ああん…すごくいい……」
なおも口で乳房や乳首を舐めながら、右手が綣の下に降りてきた。
すでに自分の愛液でグチョグチョになった俺の股間は親友の指を容易く銜え込んでしまった。
もう何が何だか分からなくなってきた。
ただただ襲いかかる快感の波に身を任せていた。
親友のペニスが入ってきた。
少し痛みはあったが、さっきみたいに痛いだけではなかった。
無意識に親友の動きに合わせて腰を動かしていた。
自分の発した声が別世界から響いているようだった。
全てが終わった後も快感はなかなか引くことはなかった。
それから何度交わったのだろう。
取り憑かれたように俺と親友はお互いの身体を求め合った。
ペニスの挿入も快感だけになっていき、ただの雄と雌の交尾が続いた。

気がつくと午後3時を過ぎていた。
俺は空腹を覚えた。
「おい、腹空いてないか?」
「おお、そう言えば朝からエッチばっかりして何も食べてなかったっけ?」
「何か食べる物ないか?」
「ハハハ、今、俺の部屋、何も食べ物なーい」
「"食べ物なーい"って。そしたら何か外に食べに行こうぜ」

俺たちは外に食事しに行くことにした。
俺は自分の服、すなわち、トランクス、ジーパン、Tシャツを着た。
ジーパンはお尻がすごくきつくなっていた。
Tシャツは乳首が擦れて痛かった。
「おい、今のお前の姿で、その格好はおかしいぜ」
親友は俺の全身を見ながら言った。
俺も何となくそれは感じていたが、今はこれしか着る物はない。
しかし、乳首が擦れるのはつらかったので、部屋にあったガムテープを乳首に貼って、誤摩化した。
俺たちはとりあえず、その格好のまま外に出た。
俺は他人からの視線を強く感じた。
それは女になって自意識過剰になったせいかもしれないが、服装が今の姿に合っていないことも大きいのかもしれない。
「なっ、やっぱり俺の格好って相当変みたいだ、さっきからジロジロ見られてる気がするんだけど。何か落ち着かないから、食べに行く前にスーパーで服買っていいか?」
俺たちはスーパーに行き、ショーツとブラジャーを買った。
ブラジャーはさすがにサイズが分からないので恥を忍んで店の人に測ってもらった。
B83、W59、H85。
バストは何とCカップだそうだ。
女の子らしくピンクのショーツとブラジャーを買った。
服は無難にTシャツとジーパンにしたかったのだが、ここで問題が発生した。
ジーパンが意外に高いのだ。
スカートだと1000円以下で売っている。
というわけで、しぶしぶスカートを買った。
あと安いサンダル。
それでも全部で2000円近くの出費になった。

俺は買ったばかりの下着と服を持って、トイレに入った。
やはり女の身体には女の下着が合うようだ。
ピタッとフィットするショーツをつけ、ブラジャーで胸を覆うと何となく落ち着いたような気持ちになった。
パステルピンクのTシャツを着て、膝上10センチの花柄のフレアスカートを穿いた。
女装している気分だ。
そして、サンダルを履いて、トイレの鏡で全身を映してみた。
おかしなところはない。
それどころか結構可愛い。
自分で言うのも何だが、スカートから伸びる脚がすごくセクシーだ。

俺はトイレの前で待つ親友のところに急いだ。
「どうだ?おかしくないか?」
俺は照れ半分で親友に聞いてみた。
「いや、なかなか可愛いし、ちょっと好きかも」
親友の言葉に俺は満更でない感じがして、ちょっと嬉しくなった。
「スカートってすっごい頼りなげなんだけど…」
「そうなのか?すっごく似合ってるけど」
似合ってると言われて嬉しくなった。
仕草に最大限の注意を払い、男っぽさが出ないようにした。
俺は親友と腕を組んで、恋人同士のように振る舞った。
親友の鼻の下は伸びっぱなしだ。
二人で歩いていると、相変わらず視線を感じるが、それはさっきまでのものと違っていた。
男たちは必ず俺を見る。
それは明らかに良い女を見るときの視線だ。
俺の隣にいる親友にはほとんど視線は行かない。
俺はそんな視線を楽しむ余裕すら出てきた。

俺たちは簡単な食事を取った。
俺はわざと脚を組み直したりしてやった。
その度に親友の視線は俺の脚に移った。
俺は確実に女であることを楽しんでいた。
食事も終わり、部屋に戻る途中に、コンビニで安い口紅を買った。

部屋に戻るとすぐに俺は口紅をつけ、鏡で確認した。
口紅ひとつでさっきスーパーで見たときよりも、ずっと綺麗になった。
化粧は女性にとって大切なものだと実感した。
「結構綺麗になっただろ?」
俺は嬉しくなって親友に聞いた。
「頼むからその姿で男のしゃべり方するの、やめてくんない?」
確かに、今のこの姿で、この言葉遣いは変だ。
「分かった、努力する」
「なら言い直してみろよ」
「結構綺麗になったでしょ、わ・た・し」
親友は急に俺を強く抱きしめた。
「スッゲエ可愛い。好きだ」
男に好きだと言われて気持ち悪いはずなのに、俺はなぜか嬉しさを感じてしまった。
俺の身長は163センチなのだが、親友は176センチもある。
親友は何も言わずに強く抱きしめていた。
強く抱きしめられて身動きがとれなくなってしまった。
そんな状況もなぜか嬉しく感じていた。

やがて、親友のペニスが大きくなってきた。
身体を密着させていたからその変化がよく分かった。
親友はスカートの上から俺のお尻を弄った。
すると、俺の頭に変な妄想が生まれた。
自分は生まれたときから女の子で、大好きな彼に抱きしめられているというおかしげな妄想だ。
俺はその妄想のまま、純情な女の子を演じた。
恥ずかしそうに親友の胸に顔を埋めて、少し甘えた口調で言った。
「ぅん、恥ずかしいよぉ」
俺はこのとき自分の内に存在する女の子の部分が全面的に出てきていた。
無理なく、女の子口調で話していた。
親友の手がスカートの中に入ってきて、ショーツの上からお尻を撫でた。
くすぐったいような快感だった。
「ねえ横になっていい?」
俺は親友の腕から逃げるように離れ、横になった。
親友はゆっくりと俺に覆い被さってきた。
首筋に舌を這わせた。Tシャツの上から乳房を揉んだ。
ブラジャーをつけているため、感覚は鈍かったが、それが逆に女の子の服装を意識させ、妙な興奮を感じていた。
俺の股間が湿り気を帯びてきたのを感じた。
親友がTシャツをめくり、ブラジャーに触れてきた。
ブラジャーのホックを外されたときは何となく恥ずかしさを感じた。
俺はどんどん女の子になっていった。
さらに、スカートの中に手を入れてきて、ショーツの上からクリトリスの辺りを弄った。
もうショーツの股間の辺りはグチョグチョだった。
親友はスカートはとらず、ショーツだけを脱がせて、挿入してきた。
Tシャツとスカートをつけて、下着だけを脱がされてのセックス。
俺はこれまでで一番感じた。
妄想のせいで心が女の子になっていたせいかもしれない。
俺はその瞬間幸福感に酔っていた。

それから5日間、俺と親友はセックス三昧の毎日だった。
食事と睡眠以外はひたすら交わっていた。
5日後、ついに変化が現れた。
親友が女になったのだ。
朝起きたら親友の胸が大きくなっていた。
ずっと抱き合っていたこともあり、お互い裸だったので、立派に成長した綺麗なバストが眼に飛び込んできた。
俺の胸はCカップだったが、それよりもはるかに大きかった。
全身を見たところ、完全に女になっているようだった。
親友はまだスヤスヤと寝息を立てて眠っている。
俺はゆっくりと親友の乳房に触れた。
柔らかかった。
先についている乳首に触れてみた。
「んんっ…」
親友が可愛く啼いた。
声も女になっていた。
改めて顔を見てみると、心なしか女性っぽくなっているような気がする。
ただし、元々の造形があまりにごつかったので、お世辞にも美人とも可愛いとも言えない。
俺は『胸は完敗だが、顔は圧勝だな』と思った。
俺は親友の乳首を舐めた。
口に含んだ。
舌で転がした。
大きな乳房を揉んだ。
その度に親友は可愛い声を上げた。
俺は親友が目を覚ますまで、親友の胸を弄んだ。
やがて親友が目を覚ました。
「お前、何やってるんだ?」
親友は目を擦りながら言った。
「やっとあなたも女の子になれたわよ、ホラ」
俺は親友の乳首を摘んで女性言葉で言った。
俺はここ数日女性言葉で話していたので、すっかり女性言葉が身についていたのだ。
「おお、すげえ。でっかい胸になったな」
「あなたに女の子の快感、教えてあげるネ」
俺は再び親友の乳首を舐めた。あるいは舌で転がした。
その度に親友は可愛い声をあげていた。
「ぁんっ…気持ちいい…」
俺は口で乳房を愛撫しながら、右手を親友の股間に持っていった。
まだ谷間には指を沈めずに手のひらで大きく股間を撫でた。
「んん…女ってすげえ……」
俺はゆっくりと谷間に指を入れた。
クリトリスにあたった。
「んっ」
親友の身体がビクッと動いた。
俺はクリトリスを優しく触れた。
親友は声をあげるのを我慢している様子だった。
俺は身体を異動させ、親友の股間のところに頭を持っていった。
ゆっくりと親友の股間を舐めた。
「あああ、やめろ。おかしくなるぅ」
親友は悲鳴に似た声をあげた。
俺はそんな声を無視して、クンニを続けた。
親友はずっと叫び続けている。
「やめろぉ」
「気持ち良すぎるぅ」
「おかしくなるぅ」
そんな言葉を繰り返していた。
やがて腰を浮かせて痙攣した。
どうやらイッたらしい。
「女って気持ちいいんだな」
しばらくして、親友は息絶え絶えに言った。

「とにかく俺は男とエッチしないと。でないと男に戻れなくなる」
親友は病気を誰かに移すべく男をナンパしに行こうと言い出した。
「相手を捜しに行くんなら一人で行ってくれよ、俺はお前以外の男に抱かれるつもりはないからな」
「そんなことを言わずに一緒に来てくれよ、いざとなったら逃げていいからさ」
俺は仕方なくついて行ってやることにした。
まず、親友の服を買った。
もちろん男をひっかけるために超ミニスカートだ。
俺たちは繁華街に行った。
親友は176センチもある。
胸は大きいし、スタイルは抜群だ。
後ろから見るとちょっとしたモデルみたいに見える。
そのため何度か声をかけられた。
しかし、男としての顔はいいのだが、女としてはどちらかと言うとブスの領域に入るため、声はかけられても、慌てて知り合いと間違えたと言われたり、次の段階に進むことはできなかった。
10人くらいに声をかけられただろうか。
ようやくナンパしてくれる男二人に出会った。
俺たちは食事に行って、酒を飲んだ。
適当なタイミングで逃げるつもりだったが、俺は不覚にも酒を一杯飲んだだけで眠ってしまった。

「あんあんあんあん……」
俺が気がついたときには親友は男二人に犯されて喘ぎ声をあげていた。
これで目的は達成したことになる。
俺は逃げようと身体を起こそうとした。
だが、予想以上にアルコールが効いているようで、俺はうまく身体を起こすことができなかった。
そのときの物音で男たちに気づかれてしまった。
「可愛い方のお姉さんもお目覚めのようだぜ」
「じゃあ俺はあっちのお姉さんをいただくとしようか」
男のうちの一人が俺に近づいてきた。
俺は逃げようとしたが、身体の自由が利かなかった。
「さあて、こっちのお姉さんも処女なのかな?俺を楽しませてくれよ」
男は俺の上に覆い被さってきた。俺はまだ服をつけたままだった。
「ちょっと睡眠薬を盛ったなのに、まだ意識朦朧なのか?俺の愛撫にはちゃんと反応してくれよな」
そうだったんだ、
男は俺たちの酒の中に睡眠薬を入れやがったんだ。
道理で身体の自由が利かないはずだ。
「やめて…」
俺は弱々しい声を出した。
「あんただってそのつもりでついて来たんだろ?」
着ていたTシャツを簡単に脱がされた。
上半身はピンクのブラジャーだけになった。
「へへへ、可愛いブラジャーじゃんかよ。おっぱいはどんなのかな?」
男は厭らしい笑いを浮かべて俺のブラジャーをとった。
「ほぉ、綺麗なおっぱいしてるじゃん。感度はどうかな?」
男は俺の乳首を口に含んだ。
ザラザラした舌で乳首を転がしたり、吸ったりした。
「お姉さん、気持ちいいか?乳首が固くなってきたぜ」
気持ちは拒絶しているのだが、身体が勝手に反応している。
抱かれたくないのに、身体は快感に反応して乳首が固くなっている。
俺の目から涙がこぼれた。
男は俺のスカートに引きずり下ろした。
ショーツだけになった。
男の手がパンティの上から少し盛り上がった恥丘の上を指でゆっくりと擦りつける。
男はその行為を続けながら俺の表情を見ていた。
俺は目をつぶり、黙って耐えているだけだった。
やがて男は股間をさわりながら、太股の辺りを舐め出した。
俺は屈辱感と快感で異常に興奮してきた。
「おい、パンティにすごいシミができてるぜ。むちゃくちゃ厭らしい身体してるな」
男は俺のショーツまでも剥ぎ取った。
「おおすげえ。洪水みたいにビチョビチョに濡れてるぜ。これだとスタンバイOKだな」
男は自分のペニスを俺のオマンコにあてがった。
そしてほとんど抵抗なく、俺の中に挿入してきた。
「んっ…」
「へへへ、入ったぜ。あっちのお姉さんと違って、処女じゃあないんだな。ちょっと残念だが、なかなか締まり具合はいいぜ」
男はいきなり激しく動き出した。
「順番待ちがいるんでな。とりあえず早いとこ行っちまうからな」
パンッパンッパンッパンッパンッパンッ……。
俺はまだいってないのに、男は俺の中で精液をぶちまけた。
「はあはあはあ…お姉さんはいってないかもしれんが、俺はなかなか良かったぜ。お姉さんは俺のツレが絶対に行かせてくれるからな」
男は俺の身体から抜け出した。

次の男が近づいてきた。
「おい女。俺のチンポ銜えてくれよ」
次の男はいきなり俺にフェラチオを要求した。
俺はまだ一度もフェラチオをしたこともない。
しかし男は容赦なかった。
男は仁王立ちになり、無理矢理俺の顔を大きくなった自分のペニスのところに近付けた。
意外と大きい。
平均より二回りくらいでかそうだ。
他人のペニスをこんなに近くで見るのは初めてだから単にそう感じるだけかもしれない。
俺は目をつぶり、顔を横に向けた。
「おい女。おとなしく銜えなかったら痛い目に会うぜ」
俺は文句を言おうと口を開けたときに男のペニスを口に押し込まれた。
男の精液とおそらく親友の愛液が混じり合った異様に生々しい臭いが俺の鼻をついた。
「おらっ、歯をあてるなよ。舌でしっかり舐めてくれよ」
俺は腹を決めて男のペニスを舐めた。
男は急に俺の髪の毛を掴んで腰を前後に激しく動かし始めた。
「おらおら、しっかり銜えとけよ。俺のザーメンを飲み込めよ」
ペニスの先から塩辛い液体が出てきたのを感じた。
やがて爆発するように精液を俺の口の中にぶちまけた。
「一滴もこぼすんじゃねえぞ。こぼしたらひでえからな」
俺は酷い目に会いたくない一心で、必死に男の出した精液を飲み込んだ。
屈辱感でいっぱいになった。
「お前のフェラチオがあんまりうまいから口の中に出しちゃったじゃねえか。お前のオマンコに入れれるためにもう一回大きくしてくれねえか、お前の口で。へへへへへ」
小さくなったペニスを俺の口から出して言った。
俺は黙って口に含もうとした。
「『私が大きくしてあげる』って言ってみな」
「……」
俺は何も言えずに行動をとめてしまった。
「黙ってねえで、言うんだよ」
「私のお口であなたのペニスを大きくさせてください」
「お前がそう言うんじゃあ仕方ないな。なら勝手にしろ、俺は無理強いしたわけじゃないからな、へへへ」
男は仰向けになり俺を待った。

俺は男の下卑た笑いを無視し、男のペニスに両手を添えるようにしてペニスを舐めた。
ソフトクリームを舐めるように亀頭を舐めた。
嘔吐きながらもペニスを口に銜えて頭を前後に動かして刺激を与えた。
「袋も舐めてくれや。あっちの姉ちゃんと回数やっちゃったからなかなか元気になんねえなあ」
俺は袋も袋の裏も丁寧に舐めてやった。
ようやく少しずつ硬度が増してきた。
「へへへ、姉ちゃん、なかなかうめえじゃねえか。そしたら、俺のペニスをくださいっておねだりしてみな」
この男は女に恥ずかしいことを言わせて喜ぶ性癖があるらしい。
俺は期待に沿ってやった。
「あなたのペニスを私のオマンコに入れさせてください」
「へへへ、しょうがねえな。ならお前が上になって入れてみな」
俺は男に跨がった。
男のペニスに手を添えて、自分の入り口にあてて、ゆっくりと腰を沈めた。
「ああ、すごい…大きい……」
「そうだろ?俺のはちょっとばかり大きいぜ。じっとしてないで、さっさと動け」
俺は腰を上下に動かした。
やがて、快感に襲われながら、自分の意志で動くのは困難になってきた。
すると、男が下から腰を動かしてきた。
「あんあんあんあん…いくー…」
俺は脳天を突き抜けるような快感に教われ、男の胸に倒れ込んだ。
「おい姉ちゃん、自分一人先にいっちゃうなんてずるいぜ。俺もちゃんといかせてくれよ」
男は再度腰を動かした。
俺は力が抜けて人形のようになっていた。
男は腰を動かしながら俺の乳房を掴んで荒々しく揉み始めた。
「ああ、いい……またいきそう…」
「おお、そうかい。それじゃあちょっと休憩しようか」
「いやっ……やめないで…突いて…」
俺は自分でも意識していない言葉を発した。
そんな自分に自分でも驚いた。
俺は自ら腰を動かした。
男はニヤニヤしながらじっとして俺の動きを見ていた。
俺は自分の動きだけではなかなか昇りつめることができずに少しイライラしてきた。
「そろそろ体勢を変えようぜ。おいっ、四つん這いになれ」
男のペニスを填めたまま俺は180度回った。
男の脚の間に手をついた。
男は俺の腰に手をあて、ゆっくり上半身を起こした。
俺たちは結合したままで、男は膝をつけた状態で立ち上がった。
男は俺の腰を持ち、俺の腰を前後させるようにして動かした。
「あんっ、すごい…深い……」
俺は二度三度達した。
しかし、男はなかなか動きをやめようとしなかった。
「あんあんあんあんあん…もう…やめて…おかしくなる……」
苦しいまでの快感の波に意識が朦朧となっていた。
やがて男の手の動きが速くなってきた。
「よぉし、いくぞー」
「あんあんあん…お願い、来て…」
男の精液が俺の中に出されたのを感じた。
同時に俺は達してしまった。

俺は男に挿入された状態のまま、頭を床につけてはぁはぁと息を切らせていた。
男のペニスはすぐに元気になった。
また腰を動かせ始めた。
「ああ…もうやめて……これ以上やるとおかしくなるぅ……」
目の前にもう一人のペニスがあった。
「おい、これも銜えてもらおか」
俺はほとんど無意識で差し出されたペニスを銜えた。
「ん…ん…ん……」
俺は声にならない声をあげた。
「銜えてるだけじゃなくって、もっと舌を使えよ」
男は俺に命令した。
言われるままに銜えたまま、口の中で舌を動かした。
上の口も下の口もペニスで突き上げられていた。
訳の分からない快感に押しつぶされそうになっていた。
頭の中が真っ白になっていた。
気を失っていたのかもしれない。
気がつくと、親友が同じような体勢で二人に犯されていた。
「おい、気がついたか。お前のこのお姉ちゃんの下に潜って、下から乳房を舐めてやれ」
俺は言われるまま、親友の乳首を舐めた。
「ん…んん……」
親友は口にペニスを入れられるため、何を言っているのか分からなかった。
おそらく"やめて"と言いたかったんだろう。
しかし、それを無視して、俺は執拗に乳房への愛撫を繰り返した。
親友は涙を流して喘いでいた。
…その後も男二人、女二人でしばらく搦み合った。

親友の初めての男性経験の感想は「女の快感はすごいけど、やっぱり男の方が良い」というものだった。
その後、特に男と交わることも、俺とレズることもなかった。
男と交わりを持ってから6日後、親友は男に戻った。
俺は相変わらず女のままだった。
これで半月ほど女の姿のままということになる。
親友は女であることを受け入れず、俺は女であることを受け入れた。
こういう精神的なものがこの病気の治癒に関係しているのだろうか。
そうかもしれないと俺は思っていた。
セックスは女性にとってホルモンバランスを整えて精神的な安定を促すとどこかで聞いたことがある。
今の俺の場合でいうと、女性状態を受け入れるという精神的な安定と継続的なセックスにより女性としてのホルモンバランスを安定させていると考えることができる。
そのため、女性状態が安定化してしまっているということだ。

病気を完治させるためにはセックスを我慢しないといけないのかもしれない。
それには親友も俺もセックスが大好き過ぎた。
親友は男としての、俺は女としての、ということではあるが。
親友が男に戻ってからも、最低一日一回はセックスをしていた。
セックスしているとき、俺は幸福な気分でいることができた。

俺と親友の関係はほとんど同棲状態の男女の関係だった。
食事の支度・後片付け、部屋の掃除、洗濯など身の回りのことはほとんど俺がするようになっていた。
そうすることで『こいつには俺が必要なんだ』みたいな嬉しさを感じることができるのだ。
精神的にも親友を異性として愛し始めているように思えた。

俺が女になって2ヶ月が過ぎた。
もうその頃には男に戻ることができるなんてことは考えてなかった。
生まれたときから女性だったような錯覚すら生まれていた。
ある日、朝食に卵焼きを作っているとき、その匂いで吐き気を覚えた。
「夏バテかしら?」
そう思ったが、胃の辺りのムカムカ感がなかなかなくならない。
仕方なく俺は近くの内科医に行った。
ここで、俺は妊娠を告げられた。
念のため産婦人科で見てもらえとのことではあったので、俺は生まれて初めて産婦人科に行った。
正式に妊娠3ヶ月を告げられた。
朝の吐き気は悪阻だったのだ。
一番最初のセックスでできてしまったらしい。
男に戻れなかったのも、きっと妊娠していたせいなんだ。

しかしここで問題が発生した。
俺が持って行った保険証が「男」だったからだ。
これによって女性化病が世間に認知された。
俺は世間から、マスコミから注目を集めた。
女になりたい男からはメール攻撃を受けた。
「どうやったらその病気になれるの?」と。
しかし、世間の興味は徐々に俺から離れていった。
少なくない数の喋りたがりの経験者が次から次へ名乗り出たためだ。
その中には数日前に発症した者もいた。
女性で安定してしまった俺より当然現在進行中の方がマスコミとしても興味深い。
そういうわけで俺への注目は薄れてきた。

マスコミの注目から逃れられたのと同時に俺は裁判所に戸籍の変更申請を提出した。
何度か裁判所に呼ばれた。
しかし妊娠しているという事実のためそれほど大きな問題もなく無事に戸籍上も「女」になった。
新聞にも小さく取り上げられた。
俺は「女」になってすぐに、親友と結婚した。
親友が結婚しようと言ってくれたのだ。
マスコミの注目を浴びて精神的にも参っていたときも何とか持ち堪えられたのも親友のおかげだった。
愛し始めた気がしていたレベルから、本当に心から愛していると確信できたのがこの時だった。

次の年の3月に女の子を産んだ。
俺は生まれたばかりの自分の子供を抱いて、愛する夫と平凡な日々を過ごしている。
あの日、変な病気にかかったけれど、結局俺は女の方が合っていたんだと思う。
だって、あたしは今、幸せなんだもん♪


《完》

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